インドのタレントプールとは?2020年に255万人のSTEM卒業生を生んだ市場の実態

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インドのタレントプールとは?2020年に255万人のSTEM卒業生を生んだ市場の実態

  • 2026.07.29
  • タレントプール
  • STEM人材
インドのタレントプールとSTEM卒業生の裾野を表すコラム画像
India Talent Pool

「インドにはIT人材が多い」と聞いても、どこに、どのような経験を持つ人がいるのかが見えなければ、採用の判断には使えません。IITの名前だけでは、任せられる仕事やチームとの相性まではわかりません。 インドのタレントプールは、市場全体の大きさと教育機関・学習経路の違いを分けて見ましょう。CSETは2020年のインドのSTEM卒業生を255万人と示していますが、これは「毎年255万人」という意味ではありません。IIT、NIT、bootcampと実務経験の違いを考えましょう。 ZenNxt Labsの公開情報では、IIT・NIT・bootcamp別の登録人数や構成比は開示されていません。インド発の独自タレントプールと、Markさんとの対談で語られた候補者像を分けて見ましょう。見えている事実と採用時の評価を混ぜずに考えましょう。

この記事でわかること

  • CSETが示す2020年のインドのSTEM卒業生255万人の読み方
  • IBEFの教育人口・政策情報から見るインドの人材の裾野
  • IIT、NIT、bootcampの制度上・採用上の違い
  • ZenNxt Labsが公開情報で示すアクセス層と、開示されていない情報
  • 学歴だけでなく、実務経験、ビジネス理解、責任感を見極める方法

255万人という数字は、年間ではなく2020年の比較値です

インドのタレントプールとSTEM卒業生の関係を示すインフォグラフィック
インドの教育背景と候補者の見方を整理しています。

CSETの調査記事は、各国の教育統計を比較し、2020年のSTEM卒業生数を示しています。図のインドの数値は2.55M、つまり約255万人です。ここで注意したいのは、CSETがこの数字を「インドで毎年生まれるSTEM卒業生」として示しているわけではないことです。データの年は2020年であり、記事タイトルや営業資料で「年間255万人」と置き換えると、情報の意味が変わります。

STEMの分類には、情報通信技術、工学、建設・製造、自然科学、数学・統計が含まれます。ITエンジニアだけの人数ではなく、幅広い理工系分野の卒業生を合わせた数です。したがって、255万人をそのまま「採用できるソフトウェアエンジニアの人数」と読むこともできません。

参考:Center for Security and Emerging Technology「The Global Distribution of STEM Graduates: Which Countries Lead the Way?」(2023年11月27日)

数字は母集団の大きさを示し、候補者の適合性までは示さない

STEM卒業生の数は、インドに理工系教育の大きな裾野があることを知る材料です。一方、採用で見るべき情報は、卒業年、専攻、実務経験、担当した工程、プロダクトへの関与、チームでの役割です。母集団が大きいほど、企業の要件に合う人材を探すには、候補者像と評価基準を先に決める必要があります。

IBEFの教育データから、STEMの裾野を捉える

IBEFの現行ページは、インドの5〜24歳人口を5.8億人、学校在籍者を2.5億人超と示しています。これはIT人材の人数ではありませんが、教育を受ける人口の規模と、将来の人材が生まれる裾野を捉えるための情報です。IBEFは、インドの教育市場、大学ランキング、STEM教育政策、投資動向もまとめています。

参考:IBEF「Education & Training Industry in India」

インドのタレントプールでは、卒業生の総数と企業が接点を持てる候補者の層を分けて見ましょう。大学、短期コース、現在プロジェクトに参加している人、待機中の人は、それぞれ別の情報を持っています。

教育人口の大きさと、企業が接点を持てる候補者の層は同じではありません。卒業直後の人材と数年の実務経験者では、任せられる仕事が変わります。採用へつなげるには、どの層にアクセスし、どの評価で絞るのかを決めます。

IITは、選抜度の高い理工系教育機関として見る

Indian Institutes of Technology、通称IITは、インドの理工系教育機関群です。IIT Councilの公式ページには、学部課程への入学に関わるJEE Advanced、大学院などに関わるGATEやJAMなどの試験情報が掲載されています。IITという名前は、教育機関と入学制度を含む一つのまとまりとして捉えると理解しやすくなります。

参考:Council of Indian Institute of Technology「Home」

ただし、IIT卒業という情報だけで、候補者の実務適性を決めることはできません。どのプロダクトで、どの工程を担当し、どの問題に向き合ったのかを照らし合わせなければ、企業の役割との適合性は見えません。

IITは候補者に会う入口になり得ますが、欲しいのがプロダクト開発の経験者か、特定技術の専門家か、事業側と要件を議論できる人かで見るべき候補者は変わります。履歴書と面接で、担った責任と仕事の進め方へ評価を移しましょう。

NITは、地域と規模の異なる国立工学系の層として見る

National Institutes of Technology、通称NITは、NIT Councilの公式説明で、インドの公立工学系教育機関のグループです。同ページでは、NITは学士、修士、博士課程の学位コースを持ち、JEE Mainによる入学制度が説明されています。IITとNITはどちらも理工系の教育機関ですが、制度上は同じものではありません。

参考:Council of National Institutes of Technology, Science Education and Research「National Institutes of Technology」

採用で必要なのは、IITとNITを一列に並べた序列ではなく、候補者がどの教育と実務を経て、何を任せられるかを見極めることです。地域、専攻、卒業後の勤務先、担当領域を一人ずつ見ていくと、大学名だけではわからない経験の違いが出てきます。

NIT出身という教育背景だけでなく、プロジェクトの目的、ユーザーとの関係、設計・開発・運用のどこまで関わったかを見ましょう。大学の違いは候補者を分類するためではなく、履歴書で何を聞くかを決めるために使いましょう。

bootcampは、学位とは別のスキル形成の入口です

ここでは、bootcampを大学の学位課程ではなく、短期間に特定のスキルを学ぶ集中型の学習プログラムと捉えましょう。インド政府のSkill India Digital Hubは、スキルコース、認証、職業機会、リスキリングを案内しています。こうした学位外の学習経路は、働きながら新しい技術を学ぶ入口にもなります。

参考:Skill India Digital Hub「Skill India Digital Hub」

一方、bootcampという名前だけで、教育内容や実務水準を判断することはできません。どの教材を終えたかより、何をつくり、どのような制約を扱い、誰のために改善したのかを見ましょう。

bootcamp経験者を見るときの項目

bootcampや短期コースの経験者に会うときは、次の情報を聞きましょう。

  • 完成させたアプリケーションや成果物の役割
  • 自分が担当した設計、実装、テスト、運用の範囲
  • エラーや要件変更に対して取った行動
  • チームで開発した場合の担当とレビューの経験

これはbootcamp出身者を低く見るための基準ではありません。学位や研修名が違っても、実務で再現できる力を同じ観点で照らし合わせるための基準です。

ZenNxt Labsが公開情報で示すアクセス層を見極める

当社は、AI、クラウド、セキュリティなどの高度IT人材を、インド発の独自タレントプールから厳選し、即戦力として提供しています。また、元CTOによる技術スクリーニングと、候補者提案で終わらない体制化への伴走を掲げています。

当社が開示しているのは、インドの独自タレントプールから高度IT領域の候補者へアクセスするサービス設計です。IIT出身何人、NIT出身何人、bootcamp経験者が何%という構成比や登録者数は、掲載情報からは読み取れません。数字を補わず、開示している範囲をそのまま伝えます。

詳しい支援範囲はZenNxt Labsのサービスページでご確認いただけます。

公開情報と、対談から見える候補者像を分ける

Markさんとの対談では、経験年数が長くてもチケット単位の仕事を中心にしてきた人がいる一方、プロダクト企業やスタートアップで事業を理解しながら開発した人もいると説明されています。IIT、NIT、bootcamp別の構成比ではなく、候補者の実務経験には幅があるという現場の観察です。

また、インドには現在プロジェクトに入っていない「ベンチ」のエンジニアがいると語られました。大手IT企業やサービス会社、プロダクト会社にもベンチの仕組みがあり、1か月から60日程度で別プロジェクトへ配置されることがあるという説明です。ベンチにいることは、技術力や適合性を保証するラベルではなく、現在の稼働状況を示す情報として扱います。

同じ市場にいても、候補者の実務経験は異なります

タレントプールを採用へ変えるには、学歴や研修名より先に、候補者がどのような組織で何を担ってきたかを見ましょう。対談では、サービス会社や大きなプロダクト会社では、細かく分けられたタスクを担当する経験がある一方、プロダクト企業やスタートアップでは、事業やプロダクトの目的を理解しながら開発する経験が積まれる場合があると話されました。

これは「どちらが優れている」という話ではありません。企業が必要とするのが、定められた範囲を正確に実装する役割なのか、事業の目的から提案する役割なのかで、合う候補者が変わるということです。

技術名の数より、仕事の全体像を聞く

面接では、担当したプロダクトの利用者、データの流れ、セキュリティ上の判断、問題が起きたときの対応を聞きましょう。候補者が技術を知っているだけでなく、なぜその技術を使い、どの結果を目指したのかを説明できるかを見極めましょう。

Markさんは、キャディさんの候補者を評価する際、技術的に優秀でもアカウンタビリティやビジネス理解が不足することがあったと話しています。日本企業では、コードや解決策だけでなく、事業の目的を理解して提案できるエンジニアを求める場合があるためです。

学歴を入口にしても、最後は役割との適合性で決める

IIT、NIT、bootcampは、候補者がどの教育・学習経路を通ったかを知る手がかりです。採用の結論は、企業の開発課題と候補者の経験を照らし、技術力、業務理解、責任感、チームとの協働適性を見極めたうえで出しましょう。

入口 わかること 採用で追加して見ること
IIT 理工系教育と選抜試験を経た背景 実務の担当範囲、プロダクト理解、責任
NIT 公立工学系教育機関での学位課程 専攻、地域、勤務先、開発工程
bootcamp 短期・集中型のスキル形成の経験 成果物、実装範囲、レビュー、運用
実務経験 仕事の進め方と役割 事業理解、問題対応、協働適性

入口を一つに絞らず、企業の要件に合わせて評価することで、タレントプールの大きさを採用の現実的な選択肢へ変えられます。

インドのタレントプールを、自社の採用設計へつなげる

インドには、2020年に255万人のSTEM卒業生がいたという教育基盤があります。IBEFの教育人口や政策情報も踏まえ、IIT、NIT、bootcamp、プロダクト企業、サービス会社、ベンチなど、候補者の入口と現在の実務を分けて見ましょう。

ZenNxt Labsは、インド発の独自タレントプールから高度IT人材へアクセスし、現地CTOの技術スクリーニングを経て、企業の要件に合わせた候補者提案と体制化を支援しています。学歴別の構成比を断定せず、一人ひとりの技術と経験を見極めます。

求める技術や任せたい役割、開発体制を具体化したい方は、採用の流れをご覧ください。インド人材へのアクセスは、お問い合わせフォームからご相談いただけます。

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